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R, EZR, SPSS, KH Coder を使ったデータ分析方法を紹介するブログ。ニッチな内容が多め

層別ログランク検定の方法 SPSS の場合 EZR の場合

層別ログランク検定を SPSS と EZR で行う方法を解説する

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層別ログランク検定の使い分け

生存時間データで交絡を調整したいということなら、コックス比例ハザードモデルを使えばよいのだが、なんらかの理由で層別解析&統合をしたい場合、どうしたらよいか?

その場合は、層別ログランク検定を行えばよい。

ただし、ハザード比は求められないことに注意。

SPSSで層別ログランク検定を行う方法

分析→生存分析→Kaplan-Meierを選択。

生存変数:時間変数を投入。

状態変数:イベント変数を投入。事象の定義でイベントの値を指定する。

因子:群別変数を投入。

ストラータ:層別変数を投入。

因子の比較をクリックして、ログランクにチェックを入れて、続行をクリックして戻る。

オプションをクリックして、累積生存率にチェックを入れて、続行をクリックして戻る。

OKをクリックすると、分析結果が出力される。

処理したケースの要約表では、層ごとに群別のイベント数の様子がわかる。

群別変数の検定結果が全体の比較という表に出力されている。

有意確率が0.05であって、0.05未満か、超えているか、わからないときはダブルクリックして、さらに有意確率の数値をクリックすると、もっと下の桁まで表示されるので、確認できる。

今回は0.05未満であった。

層ごとのカプランマイヤー曲線が描画される。

層ごとに様相が異なっていることがわかる。

なので、層別変数で層別する意義があると言える。

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EZRで層別ログランク検定を行う方法

統計解析→生存期間の解析→生存曲線の記述と群間の比較(Logrank検定)を選択する。

上記と同じように、観察期間変数(時間変数)、イベント変数、群別変数、層別変数を選択する。

それ以外は標準のままにして、OKをクリック。

以下の部分が解析の結果出力部分。

以下の部分が、結果のまとめ部分。

P値が0.05未満であることが、こちらだとわかりやすい。

カプランマイヤー曲線はこのように一つのグラフとして出力されている。

まとめ

生存時間データを層別解析して統合したい場合、層別ログランク検定を用いる。

SPSSとEZRでの方法を紹介した。

参考サイト・書籍

生存曲線の推定と比較(PDF 6枚目7枚目あたり)

https://waidai-csc.jp/updata/2019/05/20191114_%E7%AC%AC7%E5%9B%9E_%E8%B3%87%E6%96%99.pdf

医学統計勉強会 第4回 生存時間解析(PDF 10枚目あたり)

https://www.cardio.med.tohoku.ac.jp/2005/news/pdf/20131017_textbook.pdf

SPSSによる応用多変量解析

EZR公式マニュアル