統計ER

統計ソフトRの使い方を中心に、統計解析方法の解説をするブログ。ありそうでなかなか見つからないサンプルサイズ計算などニッチな方法について紹介しています。

EZRでオッズ比のためのサンプルサイズ・検出力計算

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EZRのメニューにはオッズ比のサンプルサイズ・検出力計算がないが計算できないか?

できる。

EZRでオッズ比計算のためのサンプルサイズ計算・検出力計算のための準備

EZRにepiR パッケージをインストールする。

Rスクリプト窓にinstall.packages("epiR")と書いて実行をクリック。

f:id:toukeier:20211211103503p:plain
install.packages("epiR")

ダウンロード元を選ぶ。

f:id:toukeier:20211211103546p:plain
Japanを選んでOKをクリック

インストール後の状態。

f:id:toukeier:20211211103642p:plain
無事にインストールが終わるとこんな感じ

使うときは事前にlibrary()を実行する。

f:id:toukeier:20211211103735p:plain
library(epiR)

EZRでオッズ比計算のサンプルサイズ計算・検出力計算するための関数は?

epi.sscc()という関数を使う。設定できる変数は様々あるが、マッチしていない通常のオッズ比の場合、覚えるべきは、

  • OR(オッズ比)
  • p0(コントロールで曝露している人の割合)
  • n(ケースとコントロールの合計のサンプルサイズ)
  • power(検出力)
  • r(ケースを1としたときのコントロールの数)

の5つ。

epi.sscc(OR, p0, n, power, r = 1, rho.cc = 0, design = 1, sided.test = 2,
nfractional = FALSE, conf.level = 0.95, method = "unmatched", fleiss = FALSE)

EZRでオッズ比計算のサンプルサイズ・検出力を計算してみる

マッチしていない通常のデータで、オッズ比を計算するとして、想定オッズ比が1.5、コントロール群の曝露が3割、30%=0.3、検出力80%(慣例)、ケースとコントロールの比が1とすると、合計850人必要と計算される。

上記5つの要素のうち、求めたい要素を NA としておくことがこの関数の仕様である。

> epi.sscc(OR=1.5, p0=0.3, n=NA, power=0.8, r = 1)

$n.total
[1] 850

$n.case
[1] 425

$n.control
[1] 425

$power
[1] 0.8

$OR
[1] 1.5

サンプルサイズが1000例とすると、検出力は86%となる。

> epi.sscc(OR=1.5, p0=0.3, n=1000, power=NA, r = 1)

$n.total
[1] 1000

$n.case
[1] 500

$n.control
[1] 500

$power
[1] 0.8600573

$OR
[1] 1.5

ケースとコントロールの比を1:2とすると、ケースが321例、コントロールが642例の計963例必要と計算される。ケースは少なくて済むが、全体のサンプルサイズは増える。

> epi.sscc(OR=1.5, p0=0.3, n=NA, power=0.8, r = 2)

$n.total
[1] 963

$n.case
[1] 321

$n.control
[1] 642

$power
[1] 0.8

$OR
[1] 1.5

合計サンプルサイズが1000例として、ケースとコントロールが1:2とすると、検出力は約81%になる。

1:1のときが86%なので、少し下がったが、それでも80%以上。

> epi.sscc(OR=1.5, p0=0.3, n=1000, power=NA, r = 2)

$n.total
[1] 1000

$n.case
[1] 334

$n.control
[1] 666

$power
[1] 0.8149441

$OR
[1] 1.5

まとめ

EZRでオッズ比のためのサンプルサイズ・検出力計算は、epiRパッケージのepi.sscc()関数を使う。

とても簡単に計算できる。

参考文献

Package 'epiR'

https://cran.r-project.org/web/packages/epiR/epiR.pdf

EZR公式マニュアル

EZRを使えるようになりたい場合、ぜひ。