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統計ソフトRの使い方を中心に、統計解析方法の解説をするブログ。ありそうでなかなか見つからないサンプルサイズ計算などニッチな方法について紹介しています。

反復測定分散分析でグループ比較をしたいときに生じる疑問

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複数回測定しているデータがあり、複数グループに分けられるとする。そうすると、反復測定分散分析を用いてグループ比較を行いたくなる。

反復測定分散分析でグループ比較を行いたいと思ったときに生じるいくつかの疑問に答える記事。

反復測定分散分析でグループ比較を考えているが、わからないことがたくさんあるというあなたを助けるかも?

反復測定分散分析、分割プロットデザインによる分散分析、分散分析混合計画は同じ分析方法か?

反復測定分散分析でグループ比較を行いたいという文脈であれば、群分けがある反復測定分散分析のことを言っている。

この場合は、3つとも同じ分析方法を指している。

SPSSでは上記の分析に共変量を入れることも可能だが、統計ソフトRでもできるのか?

lme4 パッケージを使えば可能。lmer()を使う。

まず、lme4パッケージをインストールする。lme4パッケージは変量効果を含む混合モデル、つまり反復測定分散分析が実現できるパッケージである。lme4パッケージの結果の統計学的有意性検定をするためには、さらに lmerTest パッケージのインストールも必要。

install.packages(c("lme4","lmerTest"))

分布が正規分布でない時(正規性を確認するShapiro-Wilk検定で統計学的有意である=正規分布ではない時)でも使えるか?

パラメトリック検定は全般的に正規分布を前提としている。反復測定分散分析も同様である。

では、ノンパラメトリック検定にするしかないのか?しかし、ノンパラメトリック検定の場合、グループ比較ができない。

従って、現実的には、データ分布の正規性はある程度目をつぶるしかないのではないか?そんなふうに思う。

アウトカムが順序尺度の時に使えるか?使えない時どのような方法があるか?

順序尺度の時には、等間隔の間隔尺度と考えて、等間隔の数値を与え、無理やりパラメトリックな方法を適用する。

グループ比較が必要なければ、ノンパラメトリック検定の Friedman 検定が利用可能。しかし、グループ比較が必要な場合、ノンパラメトリック検定はない。

前後2回の測定の場合は簡単な方法がある

前後2回の測定だけであれば、共分散分析を使う方法がある。後の値をエンドポイント(従属変数)として、前の値を共変量とする。グループの変数を説明変数とする。すると線形回帰モデル lm() 及び car パッケージのAnova() で解析できる。

3回以上の測定値がある場合は、上記の lme4 パッケージの lmer() を使う。

まとめ

反復測定分散分析でグループ比較をしたくなった時に頻繁に生じる疑問に対する回答を書いた。現実問題は、教科書のようなきれいごとではすまされず、答えがないことが多い。特に、最初からきれいにデザインされた試験データではなく、あとから分析を思いついた観察データの場合、理想と現実の折り合いを見極めながら、解析を進めるしかない。そんなふうに思う。