統計ER

統計ソフトRの使い方を中心に、統計解析方法の解説をするブログ。ありそうでなかなか見つからないサンプルサイズ計算などニッチな方法について紹介しています。

Wilcoxon符号付き順位和検定は、変化量を考慮するか?

Toukei Consul Banner

KH Coder Consul Banner

Wilcoxon符号付き順位和検定は、変化量の大きさを考慮した検定か?

 

 

質問

治療薬Aから治療薬Bに変えて、症状やQOLが改善したかを5段階のカテゴリで評価したデータがある。

症状やQOLが改善するという仮説を証明したい。

症例数は20例程度で、5段階は順序尺度と考え、Wilcoxon符号付順位和検定を用いて検定したい。

質問は、この検定ではカテゴリの変化量は考慮されるか。
 
たとえば5はもっとも悪く1がもっとも良いのだが、5から1に改善した症例と5から4に改善した症例ではその臨床的意味合いは異なる。
 
Wilcoxonでは変化量は考慮されるかという質問。
 
 
 

回答

 

変化量は考慮される。

 

Wilcoxon符号付順位和検定の計算方法は以下の通り、変化量は考慮されている。

 

1.もとの数値を使って、前後の差をとる。符号をつけたままにする。

2.前後の差に、絶対値が小さい順番に順位をつける。(変化量が大きい場合は、大きな順位がつく)

3.1.の符号が同じもの(+グループまたは-グループ)同士の合計を計算する。

4.2つの合計値のうち、小さいほうを検定統計量とする。

5.検定統計量を用いて、有意確率を計算する。